行政書士法改正で何が変わる?廃棄物処理業者に顧問行政書士が求められる理由
士業の中で「顧問」と言えば、顧問弁護士、顧問税理士、顧問社労士などを思い浮かべる方が多いのではないのでしょうか。
これらの士業が顧問として関与する業務は、会社にとって「自ら手続きをするのが煩雑なもの」や「継続的に対応が必要となるもの」が中心だと言えます。
一方、行政書士は、許認可申請の代行を主な業務とする士業です。
会社を設立した際、業種によっては営業を行うために許可が必要となり場合があります。例えば、産業廃棄物収集運搬業を行うには産業廃棄物収集運搬業の許可が必要ですし、建設工事を請け負う場合は金額によって建設業の許可が必要となります。
もっとも、これらの許可は一度取得すると、更新の手続きは5年後であったり、変更届も必要に応じて提出する形となるため、行政書士への依頼は単発になりやすのが実情です。

では、そのような行政書士が「顧問」として迎えられるのはどういう場合なのでしょうか。こんな記事がありました。
| 事業を営むにあたって、補助金や助成金の活用は重要な資金調達の手段ですが、いま、それらにまつわる常識が大きく変わろうとしています。それが2026年の行政書士法の改正です。経営者は注意を怠ると、これまで積み上げてきた信用を大きく損なうリスクもあるため、十分な注意が必要です。 (出典)【経営者必読】これまで通りの「補助金申請」で、まさかの「刑事罰」リスク!?…単なる制度改正ではない、2026年「行政書士法改正」のコワい中身 |
経営者を不安にさせるような表現が並んでいますが、今回の行政書士法改正は、本当にそれほど重大なものなのでしょうか。
今回の法改正では、主に5つの規定が盛り込まれています。
①行政書士法の「目的」が「行政書士の使命」に変更
②「職責」規程の追加
③特定行政書士の業務範囲の拡大
④業務の制限規定の趣旨の明確化
⑤両罰規定の整備
この中で特に重要なのが、③の特定行政書士の業務範囲が拡大 と ④の行政書士業務の制限規定の趣旨の明確化 です。
まず③についてですが、「特定行政書士」という制度をご存じない方も多いかと思いますので、簡単に解説します。
「特定行政書士」とは、行政書士が作成した許認可等に関する申請が不許可となった場合に、依頼者に代わって行政不服申立ての手続きを行うことができる行政書士です。
一般の行政書士が許認可の申請手続きを中心に業務を行うのに対し、特定行政書士は「審査請求」「異議申立て」「再審査請求」といった不服申立ての手続きまで依頼者のサポートをすることができます。
今回の改正では、これまで「行政書士が依頼者の依頼を受けて作成した許認可等の書類」が不許可になった場合に限られていた不服申立て業務について、依頼者本人が作成・提出した申請書類(行政書士の作成できるものに限る。)についても、特定行政書士が代理できるようになりました。
申請を自社で行っている企業にとって、不許可となった際に行政へ不服申立てを行うことは、「行政と喧嘩をする」イメージを持たれやすく、その手続きを自社で行うことをためらう方は多いのではないでしょうか。そのような場面で、行政手続法など行政法に精通した顧問行政書士がいれば、心強い味方となることでしょう。
ここで、次のような疑問を持たれる方もいるかもしれません。
「顧問弁護士や知り合いの弁護士がいるのだから、行政とのやりとりも行政書士ではなく弁護士に任せればいいのでは?」
たしかに、弁護士は紛争性の高い案件において代人となり、事業者を守ってくれる重要な存在です。民事事件や刑事事件など、幅広い分野で法的サポートを行っています。
しかし、行政への不服申し立ては、民事・刑事事件と違い、申請の根拠となる個別法の深い理解が不可欠です。
たとえば、産業廃棄物処理業許可申請であれば廃棄物処理法の条文知識だけでなく、行政がその法律をどのように運用しているかという実務的な理解も重要となります。その点、日常的に行政と申請業務を行っている行政書士は、個別法と行政実務の双方に精通した専門家と言えるのではないでしょうか。
ただし、注意すべき点もあります。
行政書士であればだれでも顧問に適しているわけではなく、単に申請を行っているだけで、法律の理解が不十分なケースも見受けられます。顧問行政書士として本当に求められるのは、個別法の理解や申請実務に加え、行政の運用を踏まえた実務的なアドバイスができるかどうかではないでしょうか。
当事務所では、元行政官として廃棄物処理業者や排出事業者に対する指導、審査業務に携わってきた経験があります。
法律の理解はもちろん、行政側の実務面も把握しておりますので、廃棄物処理法に関して、企業としてより深い理解や実務的なアドバイスを求めている方は、お気軽にご連絡ください。
次のようなお悩みをお持ちの事業者様には、顧問行政書士の活用をおすすめしています。
・廃棄物処理法や関係法令の改正情報を把握しきれていない
・行政からの指導や照会に、毎回不安を感じている
・立入検査や指摘事項への対応を相談できる相手がいない
・許可更新や変更届のタイミング管理が属人化している

当事務所では、こうした課題に対し、スポット対応ではなく、継続的な視点からサポートする顧問契約をご用意しています。
日常的なご相談から行政対応まで、事業者様の「法務担当」のような立場で支援いたします。

-189x300.jpg)