廃家電を運搬するのに必要な許可とは【電気工事会社は注意!】

収集運搬車両の例

こんにちは!はしもと行政書士事務所の橋本です。

今回は、 廃家電を運搬するのに必要な許可 についてお伝えします。

廃家電は、家庭から排出される場合は、一般廃棄物、事業所から排出される場合は、産業廃棄物に該当します。

一般廃棄物収集運搬業、産業廃棄物収集運搬業の許可を両方取得しないといけないのでしょうか。

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家電リサイクル法について

廃家電のことを説明する前に、廃棄物処理法の特別法である「家電リサイクル法」について説明します。

特別法とは、特定の人、場所、事項等に部分的に適用されるものです。

特別法に対するのが、一般法で、廃棄物処理法は一般法にあたります。

廃棄物処理法の特別法は以下の各種リサイクル法が該当します。

  • 家電リサイクル法
  • 小型家電リサイクル法
  • 自動車リサイクル法
  • 建設リサイクル法
  • 食品リサイクル法
  • 容器包装リサイクル法

各種リサイクル法で特定のものを規制し、それ以外のことは廃棄物処理法の規定を利用します。

廃家電は「家電リサイクル法(特定家庭用機器再商品化法)」で規定されています。

「家電リサイクル法」は、一般家庭や事務所から排出された家電製品から、有用な部分や材料をリサイクルし、

廃棄物を減量するとともに、資源の有効利用を推進するための法律です。

廃家電とは

家電リサイクル法で規定されている廃家電は、以下の4つになります。

  • エアコン
  • 冷蔵庫
  • 洗濯機
  • テレビ(ブラウン管、液晶・プラズマ)

以上の廃棄物は、廃棄物処理法に加え、家電リサイクル法の規定も遵守しなければなりません。

廃棄物の分類について

それでは、廃家電の廃棄物の分類はどうなっているのでしょうか。

廃棄物の分類は、廃棄物処理法の定義により、

  • 一般家庭から排出される廃棄物は、一般廃棄物
  • 事業所から排出される廃棄物は、産業廃棄物

となります。

それでは、廃棄物を運搬する際にはどのような許可が必要なのでしょうか。

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必要な許可について

廃棄物処理法において、

一般廃棄物を運搬する際は、一般廃棄物収集運搬業の許可

産業廃棄物を運搬する際は、産業廃棄物収集運搬業の許可

をそれぞれ取得する必要がありました。

廃家電については、家電リサイクル法で以下のように規定されています。

(一般廃棄物処理業者等に係る廃棄物処理法の特例)

第50条 産業廃棄物収集運搬業者小売業者の委託を受けて特定家庭用機器廃棄物(産業廃棄物であるものに限る。以下「特定家庭用機器産業廃棄物」という。)の収集又は運搬を業として行う者に限る。は、廃棄物処理法第7条第1項の規定にかかわらず、環境省令で定めるところにより、特定家庭用機器廃棄物(一般廃棄物であるものに限る。以下「特定家庭用機器一般廃棄物」という。)の収集又は運搬の業を行うことができる。この場合において、その者は、廃棄物処理法第6条の2第2項に規定する一般廃棄物処理基準に従い、特定家庭用機器一般廃棄物の収集又は運搬を行わなければならない。

 一般廃棄物収集運搬業者小売業者の委託を受けて特定家庭用機器一般廃棄物の収集又は運搬を業として行う者に限る。は、廃棄物処理法第14条第1項の規定にかかわらず、環境省令で定めるところにより、特定家庭用機器産業廃棄物の収集又は運搬の業を行うことができる。この場合において、その者は、廃棄物処理法第12条第1項に規定する産業廃棄物処理基準に従い、特定家庭用機器産業廃棄物の収集又は運搬を行わなければならない。

特定家庭用機器再商品化法(平成10年法律第97号)

太字や赤字で示した部分が重要なポイントです。

要するに、小売業者の委託を受けて一般廃棄物、産業廃棄物のいずれかの収集運搬業の許可を取得していれば

一般廃棄物 も 産業廃棄物 も運べることになります。

ここでいう小売業者とは、大手家電量販店などのことです。

まとめ

今回は、廃家電を運搬する際に必要な許可について説明しました。

廃家電は、廃棄物処理法だけでなく特別法の家電リサイクル法が適用されます。

廃棄物処理収集運搬業等の手続きでお困りの際は、ぜひ当事務所までお気軽にお問い合わせ下さい。