万博終了後に木くずが大量発生?
今年4月に始まった大阪・関西万博ですが、その見どころとなっている大屋根リングが、大半は産業廃棄物となる見通しであるとの報道がありました。
2025年大阪・関西万博のシンボルである大屋根リングの保存案が波紋を広げている。現在保存が検討されているのは一部にとどまり、再利用分などを合わせても、残りの大半は産業廃棄物となる見通しだ。ギネス世界記録に認定された世界最大の木造建築物を称賛する海外パビリオンの関係者は少なくなく、リングの大半が処分されることに批判や疑問の声が出ている。 【出典】2025年6月3日 産経新聞 「万博リング「壊すのはもったいない」「ギネス認定が目的か」 大半廃棄に海外から疑問噴出」 |
先日、大阪・関西万博に北海道の行政書士数名で視察に行って参りました。行った感想として、報道されているようなネガティブな印象は一切なく、開催中に一度は訪問されることをおすすめしたいと思います。特に、今回の記事にもある大屋根リングは間近で見るとその大きさと緻密な構造に圧倒されます。(以下私が撮影してきた写真です。)




さて、今回の記事に戻りますが、大屋根リングは今回の万博の目玉といっていい素晴らしい建築物です。そんな大屋根リングは、1970年に実施された大阪万博の太陽の塔と同様に保存が検討されているようですが、維持管理にお金がかかるため、保存されるのは一部にとどまり、大半が産業廃棄物となる見通しとのことです。(記事執筆時点での情報で、状況が変わるかもしれません。)
ちなみに、「木くず」は業種限定がかかる廃棄物であるため、一般廃棄物になる可能性もありますが、今回のように建設業(解体工事など)によって排出された「木くず」は産業廃棄物となります。
【参考記事】2024年9月5日付 廃棄物クエスト 「街路樹の剪定によって発生した剪定くずは、産業廃棄物の「木くず」に該当する?」
大屋根リングは、木造部分がむき出しで木の腐食や防水を管理するとなると相当な費用と労力が必要であることが予想されます。そのため、元々保存するものではなく、開催期間中に鑑賞できる芸術品(アート)のようなものとして建築されたのだと思います。
産業廃棄物として処分する際は、ぜひバイオマス燃料のチップや製紙原料などではなく、日本の最先端の処分技術を利用したリサイクルを行って欲しいものです。(今のところそのようなものはないように感じますが。)個人的には、この木材で新たな建築物ができるのが一番適した利用方法ではないかと思っています。
最後に私が撮影したかっこいいパビリオンをおすそ分けいたします。



