【排出事業者必見】産業廃棄物の処理方法と委託の流れを徹底解説!
こんにちは、行政書士の橋本です!
今回は、排出事業者さんが気になっている 産業廃棄物の処理方法と委託の流れ についてお伝えします。
事業活動を行うと必ず発生するのが産業廃棄物です。最初は、その処理をどうしたらいいのか悩まれるはずです。
この記事を見ていただければ、流れをつかめるはずです!
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産廃処理の流れとルール
まずは簡単に産廃を処理する際の流れとルールを説明していきます。
産廃処理の流れ
産廃の処理に関しては、だいたい以下の方法により行います。
① 産業廃棄物の種類の特定(例:事業活動に伴って油が出た → 廃油)
↓
② 産廃の種類に応じた収集運搬・処分の許可を持っている事業者を探す
↓
③ 収集運搬・処分をお願いする事業者と委託契約書を締結する
↓
④ 排出する産業廃棄物の保管場所を設ける
↓
⑤ マニフェストを購入して排出に備える
↓
⑥ 定期的に産廃の処理施設を見学する
おおむねこのような流れで処理を行うと思っていただければと思います。
それぞれ法律に定められたルールなどがありますので、次で確認しましょう!
産廃処理のルール
事業活動に伴って発生する産業廃棄物ですが、その処理方法がわからない方も多いと思います。
産廃を処理するには、色々とルールがあるのでそれを踏まえて処理する必要があります。
主なルールは次の5点です。
- 許可業者への処理委託
- 委託契約書の作成
- マニフェストの交付
- 保管基準の遵守
- 産廃処理施設の現地確認(努力義務)
それでは、1つずつ確認していきましょう!
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許可業者への処理委託
これは当たり前のことかも知れませんが、産廃の処理を委託する際は、処理したい産廃の種類の許可を取得した収集運搬と処分の事業者を探す必要があります。
探し方に関して、一番手っ取り早い方法は各政令市もしくは都道府県のホームページを確認することです。
※ 北海道庁の許可業者一覧はこちら → 「産業廃棄物処理業者の名簿について」
もし、無許可業者に委託した場合、処理をした事業者だけでなく、委託した排出事業者も罰せられる可能性があるので、十分に確認を行ってください。
処理したい産廃の処理ができる事業者を探すには、各都道府県、政令市のホームページを確認する!
委託契約書の作成
産廃の処理を委託する先を決定したら、次にしないといけないことは、【委託契約書】の作成です。
産廃の処理を委託する場合は、口頭での契約は認められていません。必ず書面で委託をする必要があります。契約書は作成してから5年間は保存が義務付けられています。
また、収集運搬と処分を別の事業者に依頼する場合は、それぞれと委託契約書を締結する必要があります。(三者契約の禁止)
委託した業者がさらに委託を重ねる再委託に関しても原則は禁止なので、処理を依頼する前に確認をしましょう。
処理業者はだいたい委託契約書のひな形を持っているのでその契約書にサインをして締結すればいいですが、もし自身で作成したい場合は、委託契約書の作成方法など詳しい内容を記載した以下の記事をご確認ください。
・処理を委託する場合には、委託契約書を書面で作成する
・三者契約、再委託は原則禁止
・契約書は5年間の保存義務
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マニフェストの交付
処理業者も決めて、委託契約書を締結したらやっと処理を委託できるわけですが、その際にマニフェスト(産業廃棄物管理票)を使用する必要があります。
マニフェストとは、産業廃棄物の排出から処分までを管理する記録票のようなものです。その詳細については、以下の記事をご確認ください。
交付したマニフェストが紙の場合、5年間保存する義務や毎年の都道府県知事等への報告が生じます。ただし、電子マニフェストの場合はこれらが不要になるので、積極的に電子マニフェストを導入する企業が増えています。
電子マニフェストの詳しい情報についてはこちら → JWセンター電子マニフェスト
・マニフェストの交付義務がある
・紙マニフェストの場合、5年の保存義務
・電子マニフェストの導入を検討する
保管基準の遵守
産廃の処理を委託するまで整いましたが、処理業者に産廃を持って行ってもらうまで自社で保管する必要があると思います。
その場合、産廃を適当に保管していては、生活環境上の支障が生じます。なので、廃棄物処理法では、産廃の保管時点におけるルール(基準)を決めています。
- 標識の掲示
- 囲いの設置
- 容器を用いない保管の場合、高さ制限
- 悪臭、害虫等の発生の防止
これらが主な保管基準になります。標識の大きさやそれぞれの詳細については以下の記事を参考にしてください。
産廃処理施設の現地確認(努力義務)
最後に、産廃を処分を委託する事業者について、委託した産廃が許可どおり処分されているか現場の確認をおこなう必要があります。
現地確認については、廃棄物処理法ではあくまで「確認した方がいいよ」というアドバイス(努力義務)としています。
ただし、都道府県によっては条例などで現地確認を義務化していることもあるので注意が必要です。
法律にかかわらず、適正処理が図られているか現地を確認することは自社の保身にもなるので定期的に行った方がいいと個人的には思います。
まとめ
今回は、産廃の処理方法と委託の流れについて説明しました。ポイントは、
・産廃を処理する流れとルールを知る
・委託契約書、マニフェスト、保管基準を遵守する
・必要に応じて処理業者を確認する
当事務所は、公務員として産廃の排出事業者の指導をしていた経験を活かし、お客様を全力でサポートします。
産廃の処理や委託契約書、その他廃棄物処理法の手続きでお困りの場合は、ぜひ当事務所までお気軽にお問い合わせ下さい。